あけほのむらさき手帖

いと白く清げなる紙ほの光り花鳥うたふ旅にいざなふ

春やこし秋や行けんおぼつかな

山里に侍りけるに、昔あひしれる人のいつよりここには住むぞと問ひければ

春やこし秋や行けんおぼつかなかげの朽木と世を過す身は

(1176後撰雑)閑院

「春が来て秋が過ぎたこともはっきり覚えていないのです、世間から離れ枯れてゆく木のように空しく一生を終わる身の上であるわたしは。」

  春秋を流れる時間に置く。

©akehonomurasaki